02405

濁流

  • 読書「教養としてのアート 投資としてのアート」
    • 全部は読まない
    • 面白そうな章だけピックアップ
      • 前提
        • 「投資としてのアート」観点は無視 -
      • Ⅳ 発明品であること

        • 評価が上がる作品の特徴の一つは「発明品である」こと
          • どこかで見たものではなく,これまになかった表現技法,方法,コンセプト
          • 独自の文脈
          • 一方でピカソのキュビズムのような,今まで存在しなかった突然変異のようなものは少なくなっている
          • つまり,何かをかけ合わせることで生み出される
          • 作品の源流が大事
        • もう一つは「インパクト」
          • 思いっきり針が振り切れているもの,人間の心を揺さぶる作品
          • 社会に放つメッセージが多くの人に共感や感動を与えるもの
          • 制作力に柔軟な幅
          • 自分自身の中で自由に発想し,自分が好きなものと世間が期待するものの交差点を見つける
            • そうでないと単なる趣味
      • Ⅷ アートの新しい評価軸

        • 現代はより大衆に感動や共感を与える事によって評価されてきている
          • 今まではその道の専門家や権威ある方々による評価
          • つまり大衆の評価は加味されなかった
          • これは一言で言えば シンプルに面白いかどうか
          • コンセプトの説明の文字がなくとも「面白い」という体験を提供できる,体験のアート
        • ビジネスモデルも変化してきている
          • トップギャラリーが,専門家のお墨付き,権威付けされた作品を一部のコレクターに作品を販売するモデルに加え,一般大衆の入場料収入というモデルを受け入れた
            • いずれは後者が主流になるのではないか
            • そうなった時,そのアート作品の評論が一般大衆にできるのかは個人的には疑問
            • ただ,一般大衆の中からきちんとアートの教養を身につけ,評論できる人が出てくるかもしれない
        • 評価にも色んなスタイルが生まれ,評価の多様化が進む
        • 作品の制作も変わっていくのかもしれない
          • 個人がこもって黙々と作るだけでなく,複数人がミュニケーションを取りながら作る作品もあるだろう
          • デジタルアートに至ってはオンラインで繋がりつつ作成されるのも想像に固くない
        • これからのアートも,世の中の動きについていけるものが生き残る
          • 美術史的に重要と評価された作品は人類の文化材として保存され,その時代の人類がどのようなアートの歩みを行ったのか,という歴史を刻むことになる
        • アートの評価には,一部の専門家や評論家のある種の恣意的な意見(平たく言えば好き嫌い)が重視されてきたが,最近では誰もが評価できる時代
        • 今はアーティストの数も世界中で爆発的に増えており,表現方法も比例して多様化,作品数も増えている
          • 映像,立体,インスタレーション,パフォーマンスアートなど
          • 数が増える→作品のクオリティも上がる(可能性が高い)
        • キーワード
          • 大衆化
          • 民主化
          • マーケットの拡大
          • アートが貴族階級や高尚な人だけのものだった時代から,誰でも作れ,誰でも売買でき,誰でも楽しめる時代
        • 世界規模で見ると,マーケットは年率5%で伸びている(日本では実感しにくい)
          • 例:レオナルド・ダ・ヴィンチの作品が500億円以上で取引されたが,それよりもオークションで100億円で落札された作品が30作品もある事実のほうがインパクトが有る
          • 気軽に買える作品が浸透する「大衆化と民主化」が進むと同時に,高価な作品のマーケットも進んでいる
        • アートは参入障壁が低い領域
          • 美大・芸大を出ていなくても良い
          • 資格もいらない
          • 副業が当たり前
          • 誰でも一発逆転が可能な世界
        • これまでは「作品」と「アーティスト」は分けれれていたが今は同一視されるようになってきた
          • 作品そのものがアイデンティティだった
          • 今はタレントや有名人がアーティストにとってライバルとなりつつある
          • 人気商売の人が作ったものだから売れて当然,需要が高まれば価格も上昇
          • 果たしてそれはアートなのか?
        • 「売れるからと言っていい作品とは限らない」という美術界の通説が崩れつつある
          • 顧客に振り向いてもらえないサービスは,個人の趣味の延長にすぎない
          • これはビジネスの常識だが,美術の世界では当たり前ではなかった
          • これからは 売れない作品 = 「将来的な価値が認められない」作品 ,逆を言えば 売れる作品こそが良い作品 という理論が当たり前に近づいていく
          • もちろん,美術史に残るような新しい文脈を持っている作品であることが学術的な見地で重要なことは言うまでもない
          • アートの価値の評価は 「共感する質と量」 の総和であるべき
            • これはいずれ可視化される
        • アートが大衆化すると,自分もアートを買いたくなる人もいる(いわゆるコレクター)
          • 感性で買えばよいし,好みの話になるので好きに買えばよいが,感性・センスを磨く
          • 質の良い作品を大量に見て感じる,そうするうちに磨かれて来る
        • また,アート市場も,感性のあるコレクターが買うアーティストの作品の価格が上昇するようになるだろう
        • アーティストは「発明家」でなければならない
          • 今まで世の中になかった新しい発想での表現
          • セルフプロヂュースが容易にできる現代
        • アート作品や業界がテクノロジーと無縁でいられるはずがない
          • アートの価格上昇の仕組みや勝ちを決める法則を知る
          • 客観的にコレクターがアートの価格を分析することが必要な時代
          • アルゴリズムによって具体的に価値をつけられる未来は遠くはないだろう
          • それは作品も,アーティストも

results matching ""

    No results matching ""